はなまるうどん定期券の1食17円弱が原価として生々しい件について

はなまるうどん、月額500円で毎日うどんを食べられる「うどん定期券」を発売 - GIGAZINE
 はなまるうどんが月500円で毎日1食105円引き(つまり、実質「かけうどん(小)」が毎日食べ放題)というサービスを始めるらしい。つまり、月30回黙々とかけうどんを食べつづけた場合1食当たり16.7円という破格待遇。石油高騰、小麦高騰のあおりをモロに受けてそうな外食チェーンがこの時期にとんでもないことをやってくれたという感じ。
 まあ、実質そんなに原料高騰の影響は受けてないんだろうと思う。外食産業なんて原価のほとんどが人件費だから、たかが10%小麦が値上がりしても、原価率はそれほど変わらない。そもそも外食産業が原油高騰で困るのは自家用車の使用が減ってファミリーの足が遠のくからであって、都市型ファーストフード店にはあまり関係のない話だ。むしろ経済情勢に影響を受けない近隣のヘビーユーザーを囲い込むという点で合理的な戦略だと思う。
 ちなみに、農水省発表の値上げ後の小麦価格がこんな感じ
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070824press_2.html
 はなまるうどんの主な小麦調達先はオーストラリアということだから、1トン当たり約54000円、うどん1食分の小麦が80gだとして、1食あたり4.3円となる。独自の調達ルートがあるだろうし、実際はもう少し安いだろう。うどんに加工して約5〜6円といったところだろう。かけうどんのつゆも詳しくは知らないけど10円は行かないと思う(少なくとも俺の元バイト先では)。トッピング入れて1食17円というのは結構いい線行っているのではないだろうか?
 それだと、30日間かけうどん(小)で粘り続ける上客が数人いたとしても、プラマイゼロで損害は出ないことになる(人件費とか光熱費は固定費として)。少なくとも、毎日繁忙時に20~30人規模でかけうどん(小)を食い続けるファンキーな秘密結社が結成されない限りはね。
 どちらにせよ、うちの近くにはなまるうどんが無いので関係ない話ではある。