Perfumeに食傷気味の俺は電気グルーヴでも聞いて(ry


GAME

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 今更ですが。


 なんかPerfumeとかCapsuleとか聞いてると、最初はすげぇ癒されるんだけどなんか全部同じような曲に思えてきて、さらにハウスのドン、ドンっていうBPM120くらいの一定のリズムに慣れてくると癒しを通り越してどうも催眠っぽい感じになってくるんですよ。


 確かに中田ヤスタカは天才だと思う。透明感のあるキャッチーなピコピコサウンドと、フワフワした女の子ボーカル。売れないはずがない。逆にそういうCapsulePerfume的世界観を早々と構築できてしまったことが中田ヤスタカの悲劇なんじゃないかなと思う。

というわけで、俺が今聞いているのは電気グルーヴ


 ああ、あのオッサン2〜3人のキワモノテクノユニットね。というのが世の中の一般人の共通認識だと思う。そして彼らのすごいところは、数十年のキャリアを積み重ねても固定された世界観、スタンダードを構築できなかったこと。


A(エース)

A(エース)


 キワモノ扱いの電気グルーヴにおいて、唯一ヒットチャートを駆け上った曲が1997年のシングル「Shangri-la」。その後に発売されたこの「A(エース)」というアルバムもバカ売れしたらしいのだが、当時おそらく買った人の大半はガッカリしたんじゃないかな。アルバムに入ってる曲もシャングリラみたいなセンチメンタルでポップな曲なんだろうなと期待してたら、ほとんどがゴリゴリした電子音の曲で、たまにオッサンの叫び声と呻き声がこだまするんだもの。


 でも、隅々まで聞いてみると同じリズム、同じ音の曲が一つとしてないことがわかる。音が使いまわされていない。全部の曲が実験的で挑戦的。当時中坊で音楽を知らない俺には理解できなかったことだが、彼らはスタンダードを構築できなかったんじゃなくて、あえてしなかったという方が正しいのだとおもう。彼らの音楽はいつも遊びと失敗に満ち溢れて僕らを飽きさせない。


 絵的にも飽きさせない。NHKのライブで「ピエール瀧、宇宙に散る!」といってプールに飛び込んだり、PVの中に音楽番組のパロディみたいな謎の映像が入ってたり。


電気グルーヴ - 虹


電気グルーヴ - Nothing's Gonna Change


 そんな彼らの8年ぶりのアルバムが4月に発売されていた。聞いてみると割りと普通なのだ。全体的にまとまったトランスっぽいキャッチーな4つ打ちで、彼らの作品にしては万人受けしそうな感じなのだ。「あれーついに電気も染まっちゃったか?」と思ったが、タイトルが「J-POP」。・・・皮肉のセンスが異常www


J-POP(初回生産限定盤)

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